東芝の決算発表について
みなさん、こんにちは
昨日東芝の第三四半期の決算発表が行われました。ニュースで話題になったのは監査法人が決算について意見表明しないという異例の状況でニュースでは監査法人のお墨付きがないということが強調されていました。
今回発表したものは本当の決算ではなく4月から12月までの9ヶ月間の決算で四半期決算で第三四半期(以下3Qと書きます)の決算です。
この四半期決算に行う監査法人の作業は監査ではなくレビューといわれるものです。
監査はそれが監査であるために必要な監査の手続きがありますがレビューは監査法人の手続きが簡略化されています。
また決算における監査報告書が決算に問題なければ
全ての重要な点において適正に表示しているものと認める
という表現になりますが四半期決算はレビューの結果問題がなければ
適正に表示していないと信じさせる事項がすべての重要な点において認められなかった
とわかりにくい(二重否定のような)表現になっています。
簡単にいうと全然違うということが認められなかったという感じですね。
今回の問題はアメリカの子会社の巨大な損失の発生が今期としていますが前期以前に発生していたのではないかという疑問に対して前期以前に発生していないという判断するための情報を監査法人が得ることができなかったようです。
誰が悪いのかは当事者ではないのでわかりませんが、今朝のニュースの東芝の今回の強行の理由が気になります。
東芝は自分で調べたけど間違いないので強行したという趣旨のことをいっていますがこれは現在の証券制度を理解していないのではないかといわれても仕方がないくらいの強弁になります。
今は上場している会社は自分で作った決算書を「自分がいくらこれは正しいといっても意味がなく(もちろん私は正しいと信じているという宣誓は必要ですが)これを会計、監査の専門家がチェックして正しいですとかいうような体制が現行の体制なのでいくら東芝自体が今回の決算が正しいといっても何の説得力もありません。
また監査法人が問題にしている子会社の巨額損失が今期に認識されるのか或いはもっと前に遡って認識されるべきだったのかということは会社の判断を示せばいいだけのことでこれが十分に示されなかったり誤っていた場合には過去の決算曽は間違いだったといことになります。
想像ですがこの判断に必要な資料が提出されずに言葉だけで監査法人を説得しようとしたのではないかと思いますが監査法人はこれを鵜呑みにして後で結論が間違っていたら巨額な損害賠償をしなければならずこの部分は慎重に資料を積み重ねて判断します。
政策的な判断はどうなるか知らないのですが個人的にはこの会社は上場を維持させてはいけないのではないかと思います。
またものすごく気になったのは社長の表情が全く疲労困憊していません。
当事者意識がないような感じですね~
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