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2015.03.07

大塚家具(改訂版)

みなさん、こんにちは
大塚家具の経営が揺れています。父親と娘の戦いという感じですがここは父娘ではなくこの会社の業績を淡々とチェックすると(以下数値は平成26年12月末現在です)

売上はここ数年間550億円前後ですが利益は平成21年、22年にそれぞれ約15億円、2億5千万円の赤字を出しその後低空飛行ながら利益を出しています。父親が21年3月に会長に娘が社長になっているので15億円の赤字は父親のマネジメントによるものだと思います。

個人的な意見ですが娘に変わったからといって即利益が出るようになるわけではなく全経営者の影響があります。これも私見ですが娘(現社長)は銀行出身なんので営業よりも財務の方が得意だと思います。その意味では創始者である父親の営業方針は理解できなかったのではないかと考えます。

今期の利益は4億7千万円でしたが前年の8億5千万円よりも大きく減らしました。

今期は取引先の株式を売却して21億円売却益を出した仁も拘わらずこの結果でした。

今期はキチンと稼働していない不動産の減損を4億円ほど計上しているのですが、この会社の資産管理能力が脆弱かもしれません

在庫が150億円くらいあるので一般的には(このビジネスではわかりませんが)在庫が多いと感じます。
またこの会社は自社ビルではなくスペースを借りるのでその分敷金が多く必要になり(60億円)また取引先の株式を死ぬほどありますが(71億円ありますが有価証券評価差額が27億円あります。少し専門的になりますがこの評価差額の27億円というのは繰延税金負債を引いた後の金額なので本当の含み益は40億円くらいあったと思います。

とはいうものこれらは資金が固定されるので借入金が増えるような感じがしますが借入金はほどんとなく過去の利益が充実しています。この15億円の赤字を出す前のビジネスモデルは成功おり過去の潤沢な利益によってもたらされた潤沢な資金が背景にあったのでしょう。

過去において凄い利益を出していた、取引先の株式を死ぬほど買ったがしっかり含み益をたっぷり出している

ということで父親は失敗していないという自負があると思います。娘は立て直し中であるがまだ記憶に残るようなパフォーマンスは計上していないということなのだと思います。

キャッシュフローはショボイですが堅実です。

ただ配当のばらまき合戦を父と娘はやっているようですが、過去の損益計算書をみると
無茶な感じがしますがいざとなったら取引先の株式を売って売却益を出せばしばらくの間は配当の原資はでます。今の40円配当が一番無理がないのではないかと思いますね~

とこれを見て思うのはそんな酷い会社ではないので主導権争いなどしている場合ではないでしょう。

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